コラム|ついに創刊!『月刊ジャーナル』

ついに創刊!『月刊ジャーナル』

祝3周年を迎えた『探偵月記』。

ひとえに皆様の愛顧の賜物(と土谷の地道な努力)のおかげでございます。

これを機に、名前を『月刊ジャーナル』と改題いたします。

"新米"から"もうすぐ一人前!?"となり、そしてようやく"いっちょまえ"になったということで、

題名も固めにして、

 リニューアルです。

 そして、バージョンアップです。

といっては見たものの、内容はこれまでとそんなに変わらなかったりしますが、ナニか?

思えば苦節3年・・・。右と左は分かるが、上と下が分からんような新米だった土谷。
あぁ、やっと人並みの探偵になったわけです。

そして今後はスーパーでハイパーな探偵になるべく、探偵道を邁進し、不撓不屈の精神で、さらなる精進を重ねる所存でございます。
なんか横綱披露の口上みたくなってしまいましたが、そんな感じで今後もよろしく!ということっす。

ところで最近では、土谷配下の新米たちも古米へと磨かれ、安心して現場を任せられるようになってきました。

  この前の浮気調査なんか、ほとんど土谷いらずでしたもん(泣)

ジーパン、九州、ライダーと変な異名を背負ったウチの若手たち。
(土谷には異名はないのかっ!というところには触れないように。)

●いつもジーパンをはいている男、 ジーパン本田。
●南国九州からやってきた色黒男、九州秋山。
●絶えずバイクで激走している男、 探偵ライダー田端。

   みんな、そのまんまだけどねー(遠い目)

で、そんな彼らの働きについ目がいってしまった、この前の浮気調査。

あれは、とある超デカいオフィスビルでの張り込みでした。

・ターゲットの初動は1階か2階から出てくる。
・また直結している地下鉄に乗る可能性が高いが、タクシーで移動する可能性もアリ。

ということで、土谷隊長の指示のもと、

・1階エレベーターホール付近にジーパン本田。
・2階地上出口に九州秋山と土谷隊長。
・2階タクシーの乗り場に愛車にまたがった探偵ライダー田端。

という布陣になりました。九州とライダーはビデオを装備しております。

ジーパンはいつものジーパン姿からスーツに変身。斜めがけバッグに携帯片手と、打ち合わせ相手を待っている感じがさまになっています。

九州と土谷はこれから合コンに行く前に盛り上がっている、若手リーマンって感じのスーツ姿。どちらかというと先輩土谷が後輩九州に合コンを頼んだ感じに見えてしまうのは否めない…。

ライダー田端は、バイク便の兄ちゃんにしか見えません。バイクと体が一体化しております・・・。

16時30分に現着(現場に到着すること)してから、10分で下見と配置を行い、早めに張りこむ土谷小隊4名。
土谷は九州と階下のジーパンの動きを視野に入れつつ、ターゲットの出を待ちます。

サラリーマンがターゲットの場合は、切りのいい時間 -例えば19時とか19時30分とか- を10分ほど過ぎたくらいに出てくることが多い。
タイムカードで管理されてるから、残業時間を計算して退出するわけですね。

そして待つこと3時間。読みどおり20時過ぎに出てきたターゲットの彼。1階エレベーターホールから出てきました。

ターゲットを目視、確認するやいなや、ジーパン本田がライダー田端に連絡を入れつつ跡を追う。
その様子を2階から見ていた土谷と九州もそろそろと行動開始です。

しかしジーパンの素早くしなやかな身のこなしに、確実な成長の軌跡を見るようで、なんか感無量な土谷。
そして横を見ると、言われるまでもなく、しっかりとビデオを回している九州秋山。

  そうこなくっちゃ!

二人の成長ぶりを見ながら、ターゲットを追尾します。

ターゲットは携帯で時間を確認しながら、地下鉄へ乗り込む。続いて土谷と九州が乗り込み、ジーパンはひとつ隣のドアから乗車。

そして行く先を刻々とライダーに連絡し、ライダーは電車をバイクで追います…。

時間を気にしていたところから、誰かと会う可能性が高いと踏んだ土谷。
車内でメールを打つターゲットの背後に回りこみ、チラ見します。

 「いま会社出たよ。着いたら連絡します」

  あぁ、これは浮気の予感。だってハートだもの!

全メンバーにメールで知らせ、気合を入れなおします。

自宅までの帰路の乗り換え駅で、ターゲットは下車。改札を出て、携帯片手に辺りを見回しています。

そんなターゲットの様子を離れてうかがっている土谷とジーパン。九州はカメラ回しに余念がありません。

すると土谷の背後から、

 「時間的にそろそろ来そうっすね。」

とライダー田端の声が。

  速いよ、速すぎるよ、田端。

  ついさっき○○駅の○○カメラ前って連絡したばっかじゃん!

時計を見ると、20時30分。たしかに待ち合わせにはいい感じの時間です。

 「田端、ヤツがタクったら、よろチクビ!」

 「了解っす。バイクすぐそこですから。」

さすが的を得た行動。

ただ土谷のオヤジギャグには無反応なのが、憎いあん畜生、ですが^^;

そうこうしているうちに、若くて華やかな(ケバイともいうが)女性が合流。

 「どーみてもキャバ嬢ですねー。同伴でしょう。」

と腕組みしたジーパンが生意気にも解説。

 「そうねー。あの感じじゃ上手い具合に転がされている(カモられている)ってとこかな。」

と格の違いを見せつける土谷(ウフッ)。

案の定、すし屋(回転してないやつ)に入った二人。キャバ嬢が中トロとかヒラメの縁側とか頼んでいる姿が目に浮かびます。

土谷小隊はいったん勢揃いして、出入り口の確認と張り込み場所の配置を行います。
その間土谷は依頼人様であるターゲットの奥様に報告。
どこぞのクラブに入ったら店内潜入して、相手のキャバ嬢を調査することになりました。

1時間後、すし屋から出てきた二人は、やはり彼女の勤めるキャバクラへ。

隊長の特権で土谷が潜入したいところではありますが、不測の事態にそなえ、涙の辞退。
代わりにニセ舘ひろしの異名を持つ、九州秋山が潜入しました。

黒砂糖のように甘~いマスクとは裏腹に、明太子トークで女の子のココロを掴む九州。

場内指名で彼女をターゲットから奪い取り、聞き出しに成功。
1時間後には、源氏名や携帯番号はもちろん、お水一本でやってることや、勤務シフト、はたまたターゲットの彼との関係まで聞いてしまいました。

やはり彼はムリして通ってくるカモ客のようで、しつこく関係を迫るから切りたいそうな。
アナタに乗り換えたい、という甘い言葉は、商売トークとしても、迫っているのは事実らしい。
また今日は別の人とアフターに行く約束していることを押さえたので、依頼人様に報告&協議して、その日は撤収となりました。

それにしても、こいつら腕を上げたなぁ~と感心させられました。

  まぁ、先生が優秀だからねー、と思いたいところ…。

その後、携帯にキャバ嬢からお誘いメールが来るたびに、ニヤけながらみんなに見せる秋山。

   「毎日、ばさらか(=いっぱい)きよるばい。ほら、またメール着たとですよ。」

そういうときは、土谷もジーパンもライダーも、口を揃えて言ってあげます。

  「大丈夫。あくまでも商売だから・・・。」

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