これって事故でしょ?
終電間際の新宿駅。
ホームには溢れんばかりのヒト、ひと、人。
30度を越えた日中の大気が、まだ夜の街に残っていて背中に滲む汗をTシャツがたらふく吸っているのが気持ち悪い。
家路に向かう彼らと違って、これから現場へ移動です。
蒸し暑い中、満員電車に乗らなきゃならないなんてイヤだなーとぼんやり思いながら、電車をひとり寂しく待つ土谷。
携帯メールをチェックしてると13番線に電車が滑り込んできました。
混雑している電車内の様子がホームから見てとれます。
(あ~ぁ、やっぱり混んでる・・・。)
でも並んでいるところの車両はなぜか乗客がまばら。
おっ、なんかこの車両空いてるなー、ラッキー!
って思って乗り込んだら、ソバゲロが床に広がっている・・・。
おぉ、アブねー。
すかさず逆サイドに移動です。乗客の皆様も同様のリアクション。
まあ、よくあることですよね。
ちょっと酸っぱいなぁー。
けど少しの辛抱、辛抱、とつり革につかまり発車を待っていたら、土谷の前に座っている若いサラリーマンの様子がおかしいことに気付きました。
不自然なほど前かがみに上体を折り曲げ、口元を両手で押さえています。
ウゥ、ウプッ。
ウプッて何?
ま、まさか、貰いゲロってヤツですかい?
うΨ2♂Ωわ3Δ4♪ぁ・・
盛大に放出されました。
間一髪ズボンに付かないように飛びのきましたが、床と座席はゲロまみれ・・・。
しかもそのサラリーマン、逃げるように発車前の電車から降りていきました。
おーい、これどーすんだぁー!?
左右の汚物に挟まれて、身動き出来ないボクが取り残されています。
乗客の皆様はまるで土谷が汚物であるかのように、こっちを見てます…。
そんな目で見ないで
お願いだから…(泣)
そして電車は静かに発車。なぜか何事もなかったかのように中吊り広告を見てしまう土谷。
しかしフト足元を見ると、Ohジーザス!
なんか流れてくるよ!おいらの方にっ!
なんて物理法則に忠実なんだ。
地球って素晴らしい・・・。そんなことを思ってる場合じゃない!逃げようにも乗客の壁に阻まれ、逃げ場がない。
っていうか、みんなボクを汚物の方へと押してくる…。
ビバ エゴイズム!
後は早く次の駅につくことを願うのみ。誰か降りたら、そのスペースを奪取です。
たかが1分がこんなに長く感じられるとは…。
そしてようやく駅につきました。
が、誰も降りない。
この車両からだけ、誰も降りない。
乗ってこようとする人は、ゲロを見て慌てて隣の車両へ移動します。
・・・・。
それから数十分後、張込現場に到着。車で先行していた先輩と遠藤に合流しました。
土谷もいったん車に乗り込んで、張込位置の確認・調査の流れの打合せをします。
そのときです。
先輩「でさー、なんか臭くねーか?」
遠藤「さっきから気になっていたんですけど、なんか酸っぱいですよね。」
先輩「土谷、お前ちゃんと風呂入ってんのか?」
土谷「いやぁー、かくかく云々で・・・」
二人は土谷のクツをじっと見た後、
遠藤「うわっ、汚い!」
先輩「降りろ! お前今日はずっと立ち張りな!!」
そ、そんなぁー。
だって、さっきまで車2名、立ち1名で張り込んで、
立ち要員は交代交代でっていう話だったじゃないですかー。
しかも汚いって!汚いのはオレじゃなぁーい。
と思いながらもクツを脱いで鼻先に持ってくると、
うぅ、酸っぱい・・・。
クツ底を地面にこすりながら現場まで歩いてきたのに、取れていないとは!
なーんか納得できないような、仕方がないような気持ちで足を棒にして張り込みつつ、月夜は更けていったのでした…。
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