修行記|対象者がお店に立ち寄った。その時探偵は?

対象者がお店に立ち寄った。その時探偵は?

尾行中、対象者がお店に立ち寄った。
そのような時は店内でどのように振る舞えば良いか?
研修で振る舞いを徹底的に先輩探偵から教えていただきました。

対象者がスーパーや本屋に入った場合、ただ対象者を尾行しているだけでは目立ってしまいます。
ですから、スーパーの場合は必ず籠を持ち、中に適当な商品を入れておくのです。
スーパー、本屋での共通の振る舞いとして対象者を直接見つめず、商品を手に取り、商品を見つめているように装いながら商品越しに対象者を観察する。
スーパーでは何でもよいから食品を手に取る。
本屋の場合は立ち読みのふりをして対象者を観察。
続いて、陳列棚や本棚を有効活用すること。
対象者から死角になる位置にある陳列棚や本棚を探しそこにとどまる。

対象者がパチンコ店に入った場合は、普通のお店よりちょっと厄介です。
対象者のみならず店員さんにも気を配らなければならないからです。
パチンコをする方ならお分かりだと思うのですが、店員さんが椅子と椅子の間を常に行ったり来たりします。
挙動不審な行動をしようものならゴトシと勘違いされ警戒されてしまう可能性もあるのです。
ですからパチンコ店では平常心を常に持つ胆力が必要というわけです。
パチンコ店での振る舞いはむやみやたらに歩き回らず(歩く場合は釘をチェックして台を品定めしている感じで)、あいている台に座るか、休憩用のソファーにデンっと座ってしまうに限ります。
地方のパチンコ店は休憩所が充実していて漫画本が漫画喫茶並みにおいてあったりしますので、張り込みには便利です。

対象者が映画館に入った場合は、一緒に劇場に入って映画を観賞してしまうのも一つの手です。

ファミレスや喫茶店など、自分で席が選べる店の場合は、対象者の近くに座り会話を聞くもの有効です。

私が経験した変わり種では、尾行中に対象者が温泉施設に入ってしまいました。
さすがに温泉には入らず入り口付近で出てくるのを待っていました(笑)

店内に入るか入らないかはケースバイケースというところでしょうか。
入ると決めたなら、他のお客にまぎれるように自然な振る舞いをしなければならないのです。
また長時間になりそうな時には、対象者の視界に入ってしまうと、いくら自然に振る舞っていてもうっすらと記憶に残ってしまいます。
ですから、位置取りには余念がありません。

探偵には、立ち寄り場所によって、どこが一番目立たずかつ情報を収集できるかを瞬時に判断する能力が求められます。

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