修行記|立ち張りよりも内張り

立ち張りよりも内張り

こんにちは、菅野です。
夜になると虫の声が聞こえる季節ですね。
都内でも聞こえますが、地方だともっと聞こえます。

東京や近郊の調査は日帰りで行いますが、地方の調査になると出張の形で行います。
往復する時間や費用を考えると、出張という形で連日行うほうが効率的だからです。
地方の場合、殆どが車社会。当然私達も車両尾行になります。
選ぶ車両は比較的小型で、色もシルバーやグレーなど目立たない色。
東京の品川ナンバーや練馬ナンバーでは地方で目立ってしまうから、現地でのレンタカー。
大きすぎず小さすぎない、ありふれた車を選びます。

立ち張りより楽そうな車張り。
一番いいのは、車通りが多かったり、騒がしい場所での車張り。
クーラーをつけていても、暖房をつけていても、エンジンの音が気にならない。
路駐の多いところだったら目立ちもしない。
そんな現場がいいなーと思っても、そんなケースのほうが珍しい。
大抵は自宅から出てくる対象者を捕捉するために、住宅街で張り込むことになります。
出勤時間がわかっていれば短時間の張り込みですみますが、わからない場合は長めの張り込みになることもあるし、まして休日ともなればいつ出てくるか不明な状態。そんな中でエンジンをつけて何時間も停まってたら・・わかりますよね?

自分が家にいても、外でエンジンの音がしてうるさいなって思ったりすることあるじゃないですか。
私の家はコンビニのすぐ近くということもあり、日常茶飯事ではあるのですが、それでも何十分もエンジンがかかっていれば気になります。それが何時間もであればなおさらで、何日も続けばもはや公害以外の何物でもない。対象者に見つからなかったとしても、近隣住民から怪しまれたり、通報されたりしたら調査が続けられません。ここの家の車が出て行ったなーと思ったら、帰ってくる頃までには視界に入らない場所に移動しておく。
めんどくさそうなおばちゃんがいる家があれば、出来るだけその周辺での張り込みは避ける。
などなど、気を使うこともたくさんあります。

あと、住宅街って細い道が入り組んでいることが多いですよね。
だから張り込みポイントを探すのが難しい。
玄関が見える位置というのは限られているから、大抵は「対象車両が通る道」で張ることになります。
でもその道の候補がいくつもあったら・・?
このあたりが難しいところなんですね。
どの時間帯に一番対宅に寄って、どの時間帯は引きで見るのか。
これは経験と経験に基づく勘が重要になってきます。
最近少しずつこの勘が育ってきていて、対宅の再リサーチに行くと対象者が動き出す・・というようなことが続いています!

タイトな現場では、車張りと言えどもエンジンを止めなければいけないため、意外と大変。
夏は蒸し風呂のように暑いし、窓や扉を少し開けておくと虫が入ってくるし。
さらに暑い夜は、自分たちの体温で窓ガラスが曇ってきてしまうんですよ。
するといざという時に撮影できないから、時々拭いたりしなければいけません。
そうそう、雨のときも窓ガラスに水滴がついてしまう。
フロントガラス越しに見るなら良いけど、車を横向きに停めている時などは、時々窓を開閉して水滴をぬぐいます。

で、結局対象者が出てこなかった。。
なんてことも珍しくはない。
出てきたら出てきたで、抜け道をぬって行ったりすごいスピードを出していたり。
免許とりたての人が東京の運転は怖いっていうけど、地方ドライバーのほうがよっぽど恐いんじゃないのかなって思います。
車両尾行のときは、多少の強引さも必要。
交通マナー守れなかったときは、車の中で「ごめんね!」って言ってます。
もしそんなドライバーに出会ったら、探偵かも・・ってちょっと大目に見てあげてください。笑

地方の調査でいいなって思うのは、夜の星空がきれいなこと。
東京では見られないような、満点の星空が見られます。
連日のロングの調査であっても、癒されて帰ってくることが多いですね。
そんなわけで、私は地方出張の案件が大好きです。
工作の対象者も優しい人が多いですしね!

ではではまた次回、菅野でした。

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