コラム|徒歩尾行の実態

徒歩尾行の実態

調査、とくに尾行は、カンタンじゃないんですよ。
ドラマみたいに、すんなりいく方が少ない。
中でも、メインテーマのひとつと言える尾行。
この尾行とて、予想通りに運ぶとは限らない…。

一番、多いのは、歩いている人間を徒歩で追う徒歩尾行です。
調査においては、初歩中の初歩。それだけに、とってもシンプルに聞こえることでしょう。
「ただつけるだけじゃん」と、お考えではないでしょうか?
しかし、この基本が、とっても難しい。というか、神経を使うんです。

「友達の彼氏を尾行したんだけど、バレちゃった…」
「怪しいと思って自分で追ったら、まかれたうえに、後日、詰められた…」

お店に来たお客さんたちの失敗談はよく聞きます。当たり前です!
素人に勤まるようなら、プロはいらないでしょう!
プロは、尾行に入る前から、準備を怠りません。
事前にチェックしなければいけないポイントは、山ほどあります。
まず張り込みポイント。尾行のスタートが住宅街なのか、オフィス街なのかで、
服装を考える必要があります。
いずれの場合も、際立って個性的な格好はNGです。

迷彩柄のパンツをはいて、住宅街で長時間、張り込んだら通報されます!
オフィス街に、ジーンズをはいていったら、浮きまくり。警備員に目を付けられます!

TPOに合わせることは大事なんです。加えて、音の出る靴もNG。
静かにつけなきゃいけないのに、コツコツとうるさい靴はいてたら仕事になんない。
ハイヒールでどうやって走るのって感じだし…。

次に、尾行するときの距離も重要です。住宅街では、間違っても真後に居たりはしません。
最低でも10メートルは距離を開けます。で、対象者が角を曲がったりしたら、
ダッシュで距離を詰める。でもって、捕捉したら、また距離を取ってつけるの繰り返し。

逆に、人ごみの中に入った場合は、真後ろでも躊躇なくポジショニング! 
グ~ンと距離を詰めて、見失わないようにするのです。
そして、この時期、けっこう気を遣わなければいけないのが、体臭。
長時間、張り込んで汗かいて、追っている最中に汗が引くと…。
プ~~~~~~~~ンッと労働臭が漂ってきます。
よって、マメなケアが必要なんです。デオドラント・シートは欠かせません。

と、まあ、そんなことをしょっちゅう考えてるワケですから、
ファッションも楽しめない。気がつけば、家のクローゼットには黒い服ばっか。
世を忍んで隠密調査をするのもラクじゃないのですよ…。


大阪ナニワのブルース

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