コラム|突撃敢行! ガイジン部隊と衝突!?

突撃敢行! ガイジン部隊と衝突!?

大音量が鳴り響くフロアー。どこを見てもガイジン、またガイジン。そこは、まさに人種の坩堝。半分はガイジンに占めらている。引くよなあ。しかし、コレ。言い換えれば、対象者を発見しやすいということ。腰をフリフリ、クルンクルン踊りながら360度に目線を配り、リサーチ開始!

「いやあ、エラいことになってますね。ガイジンばっかりだぁ」
「そんなこと、どうでもいいんだって! 対象者を探せよ、対象者を!」

はじめてのクラブなんだから仕方ないけど、遊びじゃないだよ?しっかり付いてこいって。対象者、対象者…。あ、居た!!! たしかに、対象者であった。
フロアーを向いてカウンターの椅子に腰を下ろし、フロアーで踊っている友人らしき女性を見守っていた。その距離、約15メートル。立ちはだかるガイジン集団20人強。よし、突入だ!おっととと。いきなり妙なガイジンに話しかけられてしまった。

"HEY ! YOU WANNA BUY ME A DRINK ?"
<ねえ、1杯ご馳走してくれない?>

東南アジア系の美女が、突然のオファー。せっかく日本に遊びに来てるんだから、悪い印象は与えたくない。ご馳走したいのは山々だったが、ぶっちぎるしかない。無視して対象者へと突き進む。

アレ? ポチは? おいおい、何、軽快に踊ってるんだよ!
周りにいた日本人たちと仲良さそうに盛り上がっているではないか!
ああ、早く行かなきゃ! 気付いているのか?ポチよ。オマエの脇に居るのが対象者なんだっていうことを!待て待て、気付いてたとしても、声を掛けるんじゃないよ。
1テイクの勝負に失敗は許されないんだから!っていうか、主役はオレなんだってば!

焦るオレをガイジンが阻む。さっき、ご馳走をお断りしたガイジンの友人らしきグループに囲まれてしまった。大音響の中、何やら怒鳴ってる。ちょこっとだけわかった内容は要約して訳すと、

「ご馳走してくれたら、一緒に遊んであげたのに何で断ったのよ!」
「調子に乗ってんじゃないよ! 声掛けられただけありがたいと思わないの?」
「クラブの遊び方がわかんないんだったら、出てきなよ! 目障りだから!」

言われたい放題。完全にナメられてる。これには、さすがのオレもキレた。

「・・・・・・ふざけんじゃねえ!!! 気に入らねえんだったら、国帰れや!!!!!」

もちろん日本語で。ところが、どうやら彼女たちは日本語を理解しているようだった。

"WHAT DO YOU THINK WHO YOU ARE !"
<あんた、何様のつもりなのよ!>

完全にトラぶった…。その様子をうかがっていた黒人男性が、席を立った。フロアーの奥から、近づいてくる大きな黒い影。ああ、ヤバイ、ヤバイ!最大のピンチ…。た、助けてぇ~!


大阪ナニワのブルース

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