コラム|亀の甲より年の功-老人に学ぶ浮気術-

亀の甲より年の功
-老人に学ぶ浮気術-

たまの休みは喫茶店で粗挽きのマンデリンを飲んでいます。
何となくハードボイルド気分。と休日といっても半休。
この後事務所に行き、報告書作成業務やらたんまりと作業が残っている。
でも働き詰めの身体を少しでも休めたいとコーヒー片手に紫煙を燻らせたいときだってある。

行きつけの喫茶店。マスターは私の仕事が何をしているか知っていた。
時にマスター経由で相談が入ることも。まさに「探偵のいる喫茶店」とはこのこと。
そんな喫茶店でゆっくりとコーヒーを飲んでいると、老人が息を切らして来店した。

見た目から80歳は過ぎているであろう男性。上下ジャージ姿。
息を切らしていることから恐らく健康のためジョギング帰りに喫茶店によった感じがした。
しかし詳しく聞くとそうではなく“古手”のプレイボーイだった。

老人の話によると御年84歳。孫もおり、最近その孫が結婚したとのこと。
ひ孫がもうじき生まれるようで、その話をほほえましい笑顔で話していた。妻も健在。
何不自由ない生活をしていた。ただ一つ問題があり、老人は今でも"現役"だとのこと。

現在老人には4人の愛人がいるそうだ。年齢はバラバラ。一番若いのは30歳らしい。
孫の年齢と同じくらいの相手とまぐわう日々を過ごしているそうだ。
ほかの女性とも定期的にそのような行為をしていると80過ぎの老人から不埒な話を延々と聞かされる。

浮気をするようになったのは子供が成人したころ。いまから40年近く前の話。
自営業のため比較的日中は自由に行動できたそうで、その時間を利用しうまい具合にしていたそう。
40年間妻にはバレたことが無いと自慢げに話していた。
ただ単に奥さんが疎いのかもしくは諦めていただけなのでは?と思ったが、実はそうではないらしい。
老人は如何にバレずにするかを常に考えて行動していたようだ。

まず老人は携帯を持っていない。子供から携帯を渡されたが一切使わず。
持ち歩かないように心がけているらしい。
子供から散々持つようにと小言をいわれるが、それにも頑として応じずに過ごしている。

確かに浮気がばれるきっかけは携帯が多い。
奥さんが携帯のメールを見たり、女の人から着信があったりと、携帯からそれを疑う女性は多い。
最近では携帯で知ったという話しばかり。
確かに携帯を使用しなければそのようなリスクは避けられる。
ごもっともだが連絡はどうやって!?

昔は携帯なんてなかった。
電話番号は頭の中に入れておけば公衆電話からかけられる。連絡は基本的に外でする。
こうすれば家内に知られる心配されずにすむ。

...。

さらに老人は話を進める。
ことをした後は身体を清めるが、それをすれば家内に気付かれる。
しかし洗わずに帰ればそれもそれで気づかれる。だから走る。走れば汗もかくし健康的。

老人がジャージ姿なのは女性と会った後だったから。
どうやら40年間休まずに毎日走っているらしい。
こうすることで汗をかき、ホテルで使用した石鹸の匂いも消えてくれるそうだ。
浮気をする日もしない日も、とりあえず走るという。
健康的でもあるし、まさか浮気した後ジョギングしているなんて誰も思わないだろう。

まだまだ続くアリバイ工作。
車などを利用せず徒歩のみ。食事も旅行も行かない。時間も短時間で済ませる。
出来る限り二人でいるところを見られないようにする...。

続々と老人の浮気術が披露されていくが...。
浮気相手は果たして満足なのだろうか!?
しかし40年間継続して浮気をしているということは...。
よっぽど老人がテクニシャンか浮気相手が変態なのかのどちらか。
しかし4人を相手にしているということは2日に1回ペースということになるわけで計算すると...。

う~ん!!考えたくない!

浮気術がすごいっていうより80過ぎの爺さんがそんな活発的に動ける方がすごい。
毎日走っていればそんな元気でいられるのか?
それとも何か別に"男として"継続できるものがあるのか?
浮気術なんかよりそっちの方が気になる!

爺「ちょっとこれから別の女性にあってくるので続きはまた今度」

...変態も域を超えると悟りをひらける...。

<結論>

一般人には真似出来ない。ただ継続こそ力なり。危険を顧みず、前に進むことでその道はできる。

この道を行けばどうなるものか。
危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし。
踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。

まよわず行けよ、行けばわかるさ。

浮気の道も一歩からですが、その一歩が取り留めも無い事態を招くことも。
一歩を踏み出すにはご注意を。


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