バツイチ奮闘記|出会いと別れの季節

出会いと別れの季節

寒さ震える季節を歯を食いしばってようやく乗り越え、うららかな春の訪れを誰よりも何よりも待ち望んでいるのは他でもない探偵です。

足から寒さが駆け上ってくるという、あの言葉の真(まこと)の実感があるのも、探偵ならでは。
めくるカレンダーの厚みが徐々に薄くなってくるにつれ、「そろそろ寒さが身に沁みてくるのかな」と怯え、新しいカレンダーを購入する頃には「あと何回かめくれば春もすぐそこ」と心躍る。
怯えたり震えたりするのは身体だけで良いので、せめてそうした四季の楽しみを心で感じていたいもんです。

もう何度目になることやら、春になれば出会いと別れの季節です。
若い頃は出会いがただただ嬉しかったけれど、出会いがあればそれだけ別れを覚悟しなければならない。
自分のキャパシティには悲しいかな限界があって、出会った全ての人と親しい人と同じだけの時間を過ごすことは難しい。
どこかの研究では、人間が単一で密接な交流が出来るその数は150人までだとか。
自分という人生を何十年も続けていれば、150人なんてあっという間に達してしまいます。
もちろん、あくまで限界が150というだけで、誰かとの関係が親密になれば、それだけ領域ギリギリにいる人との関係は希薄になる。
別れを明確に感じられるものであれば気持ちの区切りはつけられるものの、そうでない別れのなんと多いことか。

人との縁というのは不思議なもので、細く長く繋がっていられる人も居れば、一時期急激に仲が良くなった人は、気づくと疎遠になっていたりもする。
全ての人と別れることなく繋がっていたいと考えた頃もあったけれど、自分の事がおろそかになったり、他の人との関わりがそれぞれ疎遠になってしまうという事では、あまり意味が無い。

自然に任せて出会いと別れを繰り返していくうちに、別れも一つの縁であり、それもある意味人との関わり合いの一つなのだとふと思うことがありました。

別れはひとつのきっかけで、また新たな出会いがあるかもしれない。
もしくは別れた人との再会ということもあるでしょう。
別れた人ともう二度と会うことが出来ない、と考えるのも一つですけど、それでは少しさびしいし味気ない。
例え「もう二度と会いたくない」と思う人が居たとしても、時間が経てば懐かしいと思えるようになる。
その時の感情が風化したり、もしくはその人自身が成長し、当時の自分を恥じたり反省したり後悔したりすることも多いのです。

別れることになってしまったとしたら、それはタイミングが少し早かっただけかもしれません。
少し距離を置いて、再び出会うことが出来た時、お互いの事を認め合うことが出来るようになっているかもしれません。

出会いや別れを恐れず、どうか自分が迷わないよう、自分が良いと思えるものを信じて進んでみてください。
そして道に迷ったり、どうすればよいのかわからなくなってしまったら、探偵に相談してください。
探偵は道を指し示すなんて僧侶のようなことが出来るわけではありませんが、少なくとも、あなたの状況を客観的に捉え、どうしたいのか、どうしていきたいのかを聞いた客観的な意見を述べることが出来るでしょう。

縁は、自分が積極的に作ることが出来るものです。

今が別れだとは思えない人。
別れた人ともう一度出会いたい人。

一度相談してみてください。